とりねの備忘録

ゲーム日記を中心に何かしら書いてます。

小説

超短いショートショート(4本立て)

◆大発見 「お父さん!!お母さん!!近くの畑で原始人の化石見つけた!!!」 その骨は明らかに最近のものだった。 ◆ドキドキしちゃう 「…私、男の人を部屋に上げるのって初めてなの」 はにかみながらそう語る彼女の部屋は、ずっとラジオからお経が流れてい…

ショートショート小説を書きました『動物の声が聞こえる』

僕は子どもの頃、動物の声が聞こえていた。 遊びに行った近所の森で、僕は野生のウサギを見つけた。 木漏れ日と心地よい木の葉のそよぎの中、一羽のウサギはのんびりと草を食んでいた。 僕に気づいたウサギは、最初は警戒しているようだったが、敵意が無いと…

ショートショート小説を書きました『ルールの多い家』

「今日の放課後、お前んち行っていい?」 「いいけど…うち、ちょっと家でのルール多いんだ」 「お前んとこ厳しいの?」 「いや、そういう訳でもないと思うけど…でもこのルールだけは君にも守ってほしいな。靴はしっかり揃えること、あまり大きな音を立てて歩…

ショートショート小説を書きました『魔女っ子』

薄暗い倉庫で、ある男が銃を持った4人の男に取り囲まれながら椅子にきつく縛り付けられていた。 強盗団の潜入捜査に失敗した警察官が、今にも射殺されようとしていたのである。 一斉に銃口を向けられ、警察官は観念して目を瞑った。 その瞬間。 「そこまでよ…

ショートショート小説を書きました『湖にて』

二人の男は、車である山中の湖に来ていた。空には暗雲が垂れ込め、辺りにはやけに湿った空気が流れている。 「もうこの仕事も慣れてしまいましたね」 金髪の方の男が口を開く。 「慣れなきゃやってらんねえよこんな仕事」 サングラスの方の男が物憂げに答え…

ショートショート小説を書きました 『真夜中のドライブ』

真夜中の2時。俺はある荷物を車のトランクに詰め、海の見える山道を走っていた。 その荷物は、後輩の死体だった。あの馬鹿、ずっと俺に金を返さないからこうなるんだろうが。 俺はあの崖を目指し、人気のない静かな道を音楽もかけずに走り続けた。大丈夫、あ…

ショートショート小説を書きました『自然』

「ついに我々の勝利だ」 我々魔王軍は、争いを起こし環境を汚染し多くの生物を絶滅に追いやった地上の病原菌たる人類を、ついに一人残らず殲滅する事に成功した。 「本当にやりましたね、魔王様…!これでもう、地球が汚されずに済む。死んでいった仲間たちも…

人生初のショートショート小説を書きました『動物の声』

ぼくは、ずっと欲しかったイヤホンをついに手に入れた。これはなんと動物の声が分かるという優れもので、お父さんとお母さんに何度もねだってようやく買ってもらったものだ。 この時のために前もって用意していた庭のエサ皿を確認すると、狙い通り3羽のスズ…